2017/02/19 03:42
エディットジャパンについて
はじめまして、株式会社エディットジャパンの坂元晃之と申します。
私は16歳で海外留学し、30歳過ぎまで製造業界の外資系企業に勤務していました。
身をもって異文化を経験し、外側から日本を眺める機会が多かったことで、
自分なりに日本の強み弱みを感じてきたと思います。
20年前の海外では、日本のてしごと文化の価値が認知されている雰囲気はあまりありませんでした。
もちろんトヨタやソニーは有名でしたが、私たちがもっと身近に感じる風景、
「おじいちゃんが一生懸命ひとつの製品を仕上げる手仕事の世界」は知られていなかったように思います。
私はサラリーマン時代に大量生産の現場を見てきましたが、日本製品の品質を支えているのは機械の精度ではありません。
それを設計したり、操ったり、不具合を見つける人間こそがむしろ主人公でした。
日本の大企業は人間力で成り立っていますが、数の土俵で勝負しています。
企業名や製品名は認知されていても、ひとや技術力にフォーカスされないのはこのためです。
私が日本の職人さんの素晴らしさを海外に伝えたい理由もそこにあります。
海外という競争の激しい、弱肉強食のジャングルにおいて、
「自分は何者か」「他人に負けない強みは何か」ということを問われ続けます。
だから機械生産の数の勝負ではなく、ひとで勝負する意味を見出しましたし、
日本の職人さんなら十分やってくれるはずだと思っていました。
腕のよい職人ほど仕事を失う現実
そうはいっても、時代は大量生産・効率化・低コスト化の時代です。
いろいろなものが安くなり、手に届きやすくなり世の中に広まったことで、私たちの生活の質も向上しました。
そのあおりを受けて、 "腕のよい職人ほど仕事を失う "という皮肉な現実が存在します。
いまや製品を上手にPRすることや、海外に販路を見出さなければ生き残れない時代ですし、
腕がいいだけでは生き残れない、職人さんにとって厳しい時代となっています。

職人さんのすごさを共有したい
そんな中、職人文化を守るべくデザイナーやコンサルタントの手によって次々と新しい製品が生まれています。
日本中がてしごとの素晴らしさを再発見しているからです。
大量生産・大量消費にひとびとが疲れ切ってしまったのかもしれません。
ですが、私は洗練されすぎている製品をほとんど買ったことがありません。
個人的な趣向だと思いますが、私は泥臭さにひとの温もりを感じるからです。
ですから、自分でプロデュースする製品は、泥臭さと洗練さのバランスに気をつけようと考えていました。
その結果、藍包丁は機能美を感じられるものになってくれたと感じています。
仕事を極めようとする姿勢、決して諦めない強い意思、細部に手を抜かない美意識。
そこには私たち日本人のルーツがたくさん詰まっていると信じています。
私自身もそういう人間でありたいと思っています。
"職人さんってすごいなあ" とみなさんが感動するもの。
そして職人コラボレーションにより生まれる可能性を伝えていきたいと思っています。